子どもや家族用に自宅IT環境を整えるとき、実はあるといいのがヘッドフォンやマイクです。子どもが使う前提で最適なヘッドフォン&マイクを選んでみました。
学外のWEBサービス(学習塾や英会話)でやり取りをする場合、適切な環境を整えておかないと、以下のようなデメリットがあります。
1)相手の声が聴きとりにくい
2)こちらの言っていることを聴き取ってもらえない
3)スピーカーの音をマイクが拾って、WEB会議全体のノイズになる
なぜそうなのか、そういう状況ならばどのように気を付けなければならないのかなど、こども自身が判断することはなかなか難しいので、大人よりもより深刻なミスコミュニケーションに発展することもあるでしょう。
1)は自分自身がストレスを感じます、よく聴こえないからやる気低下にもつながります。
2)、3)はこちらが意図せず相手の迷惑にもなっているということです。これ、ある意味怖いことです。
いまやテレワークやWEB会議のTIPSも整理されつつあるのですが、こどもに最適なデバイスという視点で語っているものは少ないと思うので、私の知識の範囲内での最適解をご紹介したいと思います。
子どもに最適なヘッドフォンとマイク
おすすめしたいヘッドフォンとマイク
一から論理を積み上げていくと、長くなるので、まず結論から。
コストと品質のバランスで決めました。
MacBookをお使いの方はコンピュータに端子類がないかもしれませんのでご注意ください。USB Aポートと3.5㎜イヤホンジャックがある前提でおすすめしています。
このヘッドフォンとマイクを最適解とした理由を、ちょっと細かくお話ししていきますね。
ヘッドセットを避けたわけ
ヘッドフォンとマイクが一体型のヘッドセットが一石二鳥じゃないの?と思われると思います。
実際、WEB会議をやるのに一番手っ取り早いのは有線タイプのヘッドセットです。
ヘッドセットは口とマイクの距離を一定に保てるので、音量を一定にしやすく、また外部の音が相対的に小さくなるのでWEB会議に向いています。
今回は「子どもが使うもの」として、二つの理由で避けました。
一つ目は、こどもがWEB会議するときは大人が横にいてサポートする場合が多いこと。
大人が話そうとするとこどもの口の近くに自分の顔を近づけるか、大声を張り上げることになるため向いていないと判断しました。
二つ目は、ヘッドセットかつ開放型の製品は高級品が多いということです。
でも、ちょっと高くてもヘッドセットがいいなと考えられる方には、ゼンハイザーの「GSP550」や「PC360SE」などは良いと思うのでおススメです。
ただし、ある程度の重量があるので、小さすぎるお子さんには重いと感じられるかもしれません。
GPS107は安価ですが、大きさの調整ができないのでこどもには大きすぎるでしょう。
開放型ヘッドフォンについては次項で説明します。
ヘッドフォンについて
大きいヘッドフォンにしたわけ
こども用のヘッドフォンは、性能が人をなめているレベルのものが多いです(笑)。
そこで大人向けの製品から選びたいのですが、こどもは頭が小さいですよね。なので、理想は、
- 細いヘッドフォンだと滑り落ちやすいので、頭の上で広い面積を保持できるもの。
- 頭のサイズに合わせて調整ができるもの。
以上のような条件から、AKGのこの製品(AKG K612PRO)を選定しました!
K701も定番ですが、白くてかっこいいですよ。我が家ではこちらを使っています(小学低学年着用画)。
そして小さなこどもが大きいヘッドフォンをしてるとめちゃかわいいです。
AKG K701をサウンドハウスでみる上で紹介したものより少しお高いです。
開放型ヘッドフォンを選択したわけ
ヘッドフォンには密閉型と開放型があります。
密閉型は、周囲の音を遮って、ヘッドフォン内のスピーカーの音だけを聴かせるためのものです。
単に密閉度を上げただけでなく、外部からの音を工学的にカットするノイズキャンセリング型の密閉型ヘッドフォンもあります。
開放型は、外部の音や空気をあえてシャットアウトしていません。
ヘッドフォンはしているのだけど、できるだけ自然な環境で聴くためのものです。
こどもはヘッドフォンをすること自体に慣れていません。
耳がふさがれているとびっくりするくらい大きな声で喋ったりします。
なので、自然に話ができる開放型を選びました。
あと開放型は耳を密閉しようとしていないので、左右の押さえつけが弱いです。
装着していて圧迫感が小さく蒸れにくいし、密閉型と比べると楽です。
簡単に言うと、密閉型は音楽に集中するためのもので、開放型は環境音と一体になって音楽を聴く、スピーカー的ヘッドフォンです。
例えば、電車や飛行機の中で音楽を聴くには密閉型でなくてはなりません!
環境音がうるさいので音量を上げるでしょうし、その爆音が周りに音漏れすることになります。
耳にも悪いですよね。
移動中はこどもの耳を守るためにもノイキャンのヘッドフォンがいいです。
ただし周りの音が聞こえなくなるので、安全確保には要注意です。
マイクについて
オーディオインターフェースフリー
まず単独で設置できるマイクが良いなと思いました。理由はヘッドセットを選ばなかったわけに書いた通りです。
オーディオインターフェースを導入するのはコスト的にも、スペース的にも家庭向けではないなと考えました。うちにはありますが、子どもが勉強やゲームに使うだけであれば、ここまで必要はないかと思います。
オーディオインターフェースとは、ヘッドフォンでモニターしながら、マイクや楽器をつなげてパソコンとの間で音をやり取りするための作曲用や放送用の機材です。機材好きな方はWEB会議でも使われています。
ダイナミックマイクを選んだわけ
マイクには大きく分けて、ダイナミック型とコンデンサー型があります。
ダイナミック型はカラオケなどで使うあれです。
コンデンサー型はアーティストなどがスタジオでポップガード越しに録音している場面でよく見るあれです。
多くの人は音が良い=コンデンサー型ということで、音質改善ならコンデンサー型だと考えます。
それ自体は正しいのですが、コンデンサー型には周りの音を拾い過ぎてしまうという欠点があり、それが家庭にはそぐわないかなと考えました。
こどもがいる家庭では、こどもが走り回る音や赤ちゃんの泣く声など制御できない様々な生活ノイズが考えられます。
WEB会議先の相手には聞いてほしくない音もあるでしょう。ということで、あえてダイナミック型を選択しました。
カラオケボックスを思い浮かべてください。
あんなに大音量でバックミュージックが鳴っているのに、マイクから入るのは声だけです。これはマイク周辺の音だけを撮るのに特化したマイクだということです。
ということでダイナミックマイクを使う上での注意点としては、こどもの口の位置と、マイクを置く位置には気を付けてあげないといけません。
マイクから近いと爆音になりますし、離れると一気に音が小さくなります!
卓上スタンドが付属したタイプを選びましたので、いつも同じ場所に置くと決めて音量調整すれば大丈夫だと思います。
大人が最も気軽にWEB会議やるにはこれがいい
ちょっと古いiPhoneについてきたケーブルの途中にマイクが付いているヘッドフォン!これが結構いい音でびっくりしました。iPhoneユーザーなら、とりあえずこれを使うのありです。
無線タイプを避けるわけ
Bluetoothタイプはマイクが残念な音質です。
ワイヤレスヘッドセットを使って電話を掛けるひとの電話を受けたことがありますか?あれです。
いくらマイクが良くてもBluetoothオーディオの規格が16bitに制限されており、多くの場合良い音は期待できません。
ケーブルから解放されたいので無線に目が行きがちですが、まずは規格が変わらないと難しい。
ですので、WEB会議目的でAirPodsとかWH-1000XM4とかはすすめません。目的が違います。
自宅でIT環境を整える際に、子どもの物だからと言って安易に「子ども用」と謳われているものを買うのではなく、できる限りコストと性能のバランスのとれた良品を買いたいですよね。たくさん選択肢があると悩むし、結局わからない人には困るところ。ということで、我が家なりの選び方でおススメを選んでみました。また、よいものが現れたら更新したいと思います。
コメント